ホテルのOTAとは?|宿泊予約を支える仕組みをホテル情シスが解説

ホテルOTA予約管理の仕組み解説 ホテルIT

ホテルのITについて調べていると、「OTA」という言葉をよく目にします。

ホテル業界では当たり前のように使われている言葉ですが、ホテル業界に入ったばかりの方や、ホテルのIT担当になった方からすると、

「OTAって何?」

「ホテルの予約サイトのこと?」

「PMSとは何が違うの?」

「予約が入ったら、ホテルのシステムにはどうやって情報が入るの?」

と疑問に思うこともあるでしょう。

OTAは、現在のホテルの宿泊予約を考えるうえで欠かせない存在です。

そしてホテル情シスの立場から見ると、OTAは単なる「予約サイト」ではありません。

予約情報をホテルの各システムへつなぐ重要な仕組みの一つでもあります。

今回は、ホテル情シスの視点からOTAについて分かりやすく解説します。


OTAとは?

OTAは、

Online Travel Agency

の略です。

日本語では、一般的にオンライン旅行会社などと呼ばれます。

簡単にいうと、

インターネット上でホテルや旅行などの商品を予約できるサービス

です。

お客様がスマートフォンやパソコンからホテルを検索して、

「このホテルに泊まりたい」

と思ったとき、OTAを通して宿泊予約をすることがあります。

ホテル側から見ると、OTAは重要な予約経路の一つです。


ホテルにはさまざまな予約経路がある

ホテルの予約は、OTAだけから入ってくるわけではありません。

例えば、

  • ホテル公式サイト
  • OTA
  • 電話予約
  • 旅行会社
  • 法人契約
  • 団体予約
  • その他の予約経路

などがあります。

ホテル情シスから見ると、ここがポイントです。

予約経路が複数あると、それぞれから入ってくる予約情報をホテル側で管理する必要があります。

特に客室数や予約数が多いホテルでは、予約情報を効率的に管理する仕組みが重要になります。


OTAから予約されるとどうなる?

例えば、お客様がインターネットからホテルを予約したとします。

イメージとしては、

お客様

OTAでホテルを検索

宿泊予約

ホテル側の予約関連システムへ情報が連携

PMSなどで予約情報を管理

という流れになります。

実際のシステム構成はホテルによって異なりますが、OTAから入った予約情報をホテル側で管理できるようにする必要があります。

ここで登場するのが、PMSやサイトコントローラー(チャネルマネージャー)などのシステムです。


OTAとPMSの違い

OTAとPMSは、どちらもホテルの予約に関係しています。

しかし、役割は異なります。

簡単に説明すると、

OTA

→ お客様が宿泊予約をする場所

PMS

→ ホテル側で宿泊予約や客室などを管理するシステム

です。

例えば、お客様がOTAから予約した場合、その予約情報をホテル側で確認・管理する必要があります。

ホテルではPMSなどを利用して、予約情報や宿泊情報を管理します。

つまり、

お客様側の予約

ホテル側の予約管理

を分けて考えると分かりやすいでしょう。


サイトコントローラーとは?

OTAを理解するときに、もう一つ重要なのがサイトコントローラーです。

サイトコントローラーは、複数の予約サイトなどの情報をまとめて管理するために利用されるシステムです。

例えば、ホテルが複数のOTAに客室を販売しているとします。

それぞれのOTAについて、ホテル側で個別に在庫を管理するのは大変です。

そこでサイトコントローラーなどを利用して、予約情報や販売在庫などを連携・管理します。

イメージすると、

複数のOTA

サイトコントローラー

PMSなど

という形です。

ただし、実際の連携方法やシステム構成はホテルによって異なります。


なぜ複数のOTAを利用するの?

ホテル側からすると、複数の予約経路を持つことで、お客様との接点を増やせるというメリットがあります。

例えば、

「ホテルの公式サイトを知らなかったけれど、予約サイトで見つけた」

というお客様もいるでしょう。

OTAを利用することで、ホテルを知ってもらうきっかけが増えることがあります。

一方で、予約経路が増えるほど、ホテル側で管理する情報も増えていきます。

ここにホテル情シスの仕事が関係してきます。


OTAとホテルシステムの連携

ホテルでは、OTAだけではなく、

  • PMS
  • サイトコントローラー
  • 公式予約システム
  • POS
  • 会計システム
  • 顧客管理システム
  • 決済システム
  • ネットワーク

など、さまざまなシステムが動いています。

そのため、ホテル情シスとしては、

「OTAが動いているか」

だけではなく、

「OTAからホテル側のシステムまで、正しく情報が流れているか」

を見ることが重要になります。


OTAの予約情報が正しく連携されないと?

システム連携に問題が発生すると、ホテルの予約業務に影響する可能性があります。

例えば、

「予約したはずなのにホテル側で確認できない」

「客室の在庫情報が正しく反映されない」

「予約情報の更新がうまく反映されない」

などです。

ホテル側にとっては、予約情報が正しく処理されることが非常に重要です。

そのため、障害が発生した場合には、

どこで情報が止まっているのか

を確認する必要があります。


OTAの障害で最初に考えること

例えば、

「OTAから予約が入ってこない」

という問い合わせがあったとします。

この場合、いきなり「OTAの障害」と決めつけることはできません。

原因として、

  • OTA側
  • サイトコントローラー側
  • ネットワーク
  • PMS側
  • 連携設定
  • 認証
  • データ連携

など、さまざまな可能性があります。

ホテル情シスとしては、

「どこからどこまで正常なのか」

を確認していきます。


ホテル情シスの障害切り分け

例えば、次のように考えます。

① OTA側に問題がないか

予約サイト自体に問題が発生していないか確認します。

② サイトコントローラーを確認

予約情報や在庫情報などが正常に連携されているか確認します。

③ PMSを確認

ホテル側のPMSに予約情報が届いているか確認します。

④ ネットワークを確認

ホテル側のネットワークに問題がないか確認します。

⑤ 各システムの連携状態を確認

どのシステム間で情報が止まっているのかを確認します。

このように、複数のシステムを横断して原因を探します。


「予約が入らない」だけでは原因が分からない

ホテル情シスにとって難しいのは、現場からの問い合わせだけでは原因が分からないことです。

例えば、

「OTAの予約がPMSに入ってきません」

という問い合わせ。

これだけでは、

「OTAが悪い」

とも

「PMSが悪い」

とも判断できません。

OTAからサイトコントローラーまでは正常なのか。

サイトコントローラーからPMSへの連携は正常なのか。

そもそもネットワークに問題はないのか。

このように、情報の流れを追いながら切り分ける必要があります。


OTAとネットワークも関係している

ホテル情シスでは、アプリケーションだけを見ているわけではありません。

OTAなどの外部サービスとホテル内のシステムが連携している場合、通信環境も重要になります。

ホテルによっては、外部への通信を自由に許可しているわけではなく、ファイアウォールなどで通信先を制御していることもあります。

その場合、新しいクラウドサービスや外部システムを利用するときには、

  • 接続先
  • 通信方法
  • 必要な通信
  • セキュリティ
  • ファイアウォール設定

などを確認する必要があります。

「インターネットにつながっているから使える」

という単純な話ではない場合があります。


OTA関連のシステムを変更するときは注意が必要

ホテルで新しい予約システムを導入したり、既存のシステムを変更したりする場合、ホテル情シスはさまざまな確認を行います。

例えば、

  • 既存のPMSとの連携
  • サイトコントローラーとの連携
  • ネットワーク設定
  • セキュリティ
  • 認証方法
  • 障害時の対応
  • サポート体制
  • データの取り扱い
  • 将来的なホテル追加への対応

などです。

一つのシステムを変更しただけなのに、別のシステムに影響することがあります。

そのため、システム単体ではなく、ホテル全体のIT構成を見ることが重要です。


OTAの裏側にもホテル情シスの仕事がある

お客様から見ると、

「スマートフォンでホテルを検索する」

「部屋を選ぶ」

「予約する」

という、とても簡単な操作です。

しかし、その裏側では、

OTA

予約関連システム

サイトコントローラー

PMS

など、複数のシステムが関係している場合があります。

そして、それらを安定して利用できるように、ホテル情シスがネットワークや端末、セキュリティ、システム連携などを支えています。


ホテル情シスにとってOTAとは?

OTAは、単なる「ホテル予約サイト」ではありません。

ホテルの販売・予約業務を支える重要な仕組みの一つです。

そして情シスの視点から見ると、

「外部サービスとホテル内部のシステムをつなぐ仕組み」

として考えることもできます。

OTA、サイトコントローラー、PMSなど、それぞれの役割を理解することで、ホテルのIT環境全体が見えやすくなります。


まとめ

今回は、ホテル業界でよく使われる「OTA」について解説しました。

OTAはOnline Travel Agencyの略で、インターネット上で宿泊予約などを行うサービスです。

ホテルでは、OTAだけではなく、PMSやサイトコントローラーなど、複数のシステムが連携して予約業務を支えています。

ホテル情シスにとって重要なのは、

  • OTAの役割を理解する
  • PMSとの違いを理解する
  • サイトコントローラーとの関係を理解する
  • システム間のデータ連携を把握する
  • 障害時にどこで問題が起きているか切り分ける
  • ネットワークやセキュリティも含めて考える

ことです。

お客様がスマートフォンから簡単にホテルを予約できる裏側には、さまざまなシステムが動いています。

そして、そのシステムを安定して動かすことも、ホテル情シスの重要な仕事です。

見えないところでホテルの予約を支えるIT。

OTAも、そんなホテルITを構成する重要な仕組みの一つです。

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